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逆コーラップス:パン屋作戦における最重要人物、「彼女」の考察記事。





























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私もあなたと同じ孤独であり、あなたと同じ異形な存在よ。

異形同士、もっと仲良くしましょ♡


ルシカ

ルシカ

1章プロローグにて気絶したモンドの夢に敵として現れ、それ以降もジェフティ・リゲルの意識内で味方のように振る舞う謎の少女。
その正体はシュライク分裂素体の1つ、ウィリアムの妄執によって産み出されたジェフティの完全なるコピーにして遺跡解放の鍵となれる存在である。






概要
元々はジェフティが南極へ戻った世界線※1にて作り出され、その能力をもって遺跡開放に成功。少女前線の時代から続くウィリアムの悲願を遂に達成した功労者。
しかし遺跡内で「ヒガン」に触れた際、彼女は理解してしまう。
お父様の理想とやらはちんけな妄想にすぎないこと彼の目に自分の姿は映っておらず、あくまで「ジェフティ」の代替品として扱われたに過ぎないことを。
全てを知った彼女はウィリアムへの復讐、そしてオリジナルの身分を奪い自身の存在証明とするため、世界の命運を左右する計画を実行する……






計画概要
彼女の計画に必要なのは以下の3要素。

・まず鍵としての機能を失ったジェフティを見つける
・彼女を説得し、計画へ導いたうえで自身の権能を与え成功するまで果てなき道を歩ませる
・計画達成後、ウィリアムの元へジェフティを送り自身は南極へ渡る



この計画最大のキーとなるのは「鍵」としての権限を失ったジェフティ
彼女を見つけ出さなければウィリアムへの壮大な嫌がらせ計画も画餅に過ぎない。
そのため、おそらくルシカはあらゆる世界線を渡り数々のジェフティ達と接触してきた。
(5章遺跡内でルシカが話しかけていたジェフティもその中の一人だったのだろう)

そしてルシカは遂に発見する。
対シュライク用に血液を改造し、引き換えに「鍵」の機能を失ったジェフティを。
ルシカ セリフ1
「彼女」というのはあらゆる可能性を試したといわれる5章遺跡内のジェフティだろうか?


その後の動きは本編の通り、
セレモニーの最中という警備が手薄な隙を突いてルシカは南極遺跡を襲撃。
そしてジェフティと接触を果たし計画を実行。本編まで続く果て無き生死の繰り返しを鑑賞することとなる。
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襲撃直前、ジェフティの前に姿を見せたルシカ。
ジェフティのみ感知できたことから、この瞬間にルシカは「自分」へ意識を投影したのだろう。
その際に挨拶をするあたり、ジェフティに対する歪んだ執着心を垣間見ることが出来る。







ジェフティとの関係
前述の経緯から創造主たるウィリアムについては軽蔑に近い感情を抱いているが、しかしそれ以上にオリジナルたるジェフティへ重い感情を向けている。

ストーリーでは初対面から「お姉ちゃん♡」と親しげに話しかけ、計画遂行のためあらゆる世界線における自身の器を貸し出すなど強引にではあるが協力関係を結んでいるように見える。
しかし実際のところ、
・ウィリアムへの復讐方法が「役に立たなくなったオリジナルを押し付ける」
・計画の見返りが「ジェフティという存在を奪い取ること」
・ようやく見つけたジェフティ相手に「どちらが鍵に相応しいか」という理由で死闘を繰り広げる

など凄まじいコンプレックスを抱いていることが伺える。
(恐らくジェフティも察しており塩対応なのもそのため)
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しかし何千、もしかすると万を超えるループの中で彼女の生き様を見てきたためか終盤に入ると明らかに態度が変わっている。
「私はあなたを祝福も呪いもしない」落から這い上がることができたなら、名前を取り返しに来という言い方は計画の共犯者でも憎むべきオリジナルでもなく、1つの存在としてジェフティを肯定するようなニュアンスとなっており、ルシカもまた「ウィリアム」「ジェフティ」の存在から解放されたことを暗示している。






「妹たち」

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3章3節で登場するルシカの妹たち、名前はリサジェシカ
このシーンにのみ出てくるキャラクターであり正体も明かされない存在。
パン屋作戦におけるバーチャルモデルの描写は不明な点が多く(何故かモンドが入れるなど)彼女たちの存在もその一つ。

個人的な考察……というより妄想に近くなるが、私は彼女たちを「リゲル以前に分岐点として使われたシュライクの意識」と推測している。

第一の理由として、ルシカは彼女らを「妹たち」と呼んでいた。
ジェフティの妹であるリゲルと自称妹のルシカはともにバーチャルモデル
を生成でき、意識の共有をすることが出来る。
この理論でいけば、ルシカの「妹たち」もバーチャルモデルを生成できるはず。

20240329190505_1次に「7922回目」という数字。
これは回想シーンでルシカが言い放った、恐らくその時点でのジェフティのループ回数。
しかしこの時点では投影が不完全だったため過去の「ジェフティ」から貰った記憶も朧げな夢としてしか認識できず、
まだ研究施設から脱走もできていない。

これ以降に行われた凄惨な血液実験によりリゲルの意識は覚醒するが、これだけの回数死んでようやくスタート地点に辿り着くというのはジェフティの精神も持ちそうにないと思える。

ここから推測するのが先に述べた
「リゲル以前に分岐点として使われたシュライクたち」が存在するという仮説。
つまり、最初はリゲル以外の「バーチャルモデルを作成可能な別のシュライクβ」に意識を投影し、研究所からの脱出とシュライク血清研究を行おうとした。
しかし、彼女たちに投影した世界線ではどうあがこうともウィリアムの計画を阻止できなかった。
そのため始点を変えて別のシュライクに意識を投影していき、最終的にリゲルへ投影した世界線でようやく本編まで来ることが出来た。
詰みゲーを防ぐためにセーブデータを複数作成するように……

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パン屋の初期PVでは多数の実験体を背景にジェフティがリゲルを導く様子が描かれている。
かつて、私は数多くの実験体からジェフティがリゲルを選んだ描写と解釈していた。
しかし実は彼女らが「リゲルとしてジェフティを導けなかった存在」だったとしたら……?


そしてこの計画では意識を共有する母体にタイムリープしていることを気づかれてはならない。
そのため「別の分岐点」を作る際に彼女たちの存在は抹消され、証拠隠滅(或いはルシカの良心)のため意識はルシカのバーチャルモデルに移された、という妄想。
20240512225955_1実際ルシカはリゲルの制御を得る前に上述の発言をしており、バーチャルモデルにいくつかの意識を保存することは不可能ではないと思われる。






今後について



前回の記事にも書いたが、ルシカも自身の存在がバレるのは時間の問題と考えてる節がある。
しかし、入れ替わったという事実が南極にバレたとしてもルシカが鍵であり完全免疫体である事実は変わらない。(むしろ彼女こそ南極の求める「G-179 ジェフティ」に近い存在)
そのため抹殺や処分といったことはされずに実験対象として5章冒頭のジェフティと同じような扱いをされると思われ、逆に言えばジェフティ救出作戦のためロ連まで行くという展開は難しいかもしれない。

けれど軽口を叩きながらナイフを振るう姿を続編でも見たいというのが本音なので、羽中様早くストーリー作ってくださいお願いします!







※1
ルシカが作られた世界線でパン屋作戦が行われたか定かではない。
しかし彼女の動機から考えてジェフティがウィリアムの手の届かないところにおり、それが南極である可能性が高いことからこう記す。