最新イベ「双联乱数」、そしてこれからのイベントでも舞台になるであろう東ドイツについて簡単な解説。
ストーリーのネタバレ含まない解説記事として。
2020summerAnge
※2021/12/14 内容修正



概略:
少女前線世界のドイツは2044年のドイツ内線をきっかけに東ドイツ(ドイツ民主共和国)による再統一がなされていると推測できる。
前史として、1945~1983年の東西冷戦時代もドイツは東西に分裂していた。
しかし現実世界と違い東ドイツは遺跡技術の部分的実用化に成功。※1
西側とのパワーバランスを維持することに成功した東ドイツは「高度な自治」を保ったまま1985年に一度ドイツ連邦共和国として統一されることとなる
悪魔の山
ベルリン郊外、トイフェルスベルクに存在したNSAのエシュロン施設。
東独は遺跡技術を用いてこの施設をハッキング、西側への情報操作を行っていた。


しかし下記に示す事情によってドイツは再度分裂、再統一を行い今に至っている。※2


歴史:
新生東ドイツ誕生のきっかけとなったのはコーラップス液による国土汚染である。
2030年に発生した北蘭島事件は世界中に計り知れないダメージを与えたものの、欧州側に直接的影響はなかった。
しかし2035年、北欧にて大規模なコーラップス液漏洩事故が発生。「オーロラ事件」と呼ばれるこの災害によりドイツ北部は完全に汚染された。オーロラ事件
オーロラ事件による欧州汚染エリア(図中

これによって旧東ドイツエリアを中心に多数の難民が発生。
しかしドイツ政府は汚染エリアの再建ではなく、アフリカの再植民地化という極右的政策によってこの危機を乗り越えようと考えた。
満足な支援を受けずに日々を生き抜いてきた市民達はこの政策に反発。さらに強権的姿勢を見せた中央政府に対し、旧東ドイツ領だった州が独立を宣言ドイツ内戦が勃発した。
2044年から始まったこの内戦は西側諸国と新ソ連を巻き込んだ大規模な戦闘となり、緊迫していた世界情勢は遂に破綻。
この内戦をきっかけに第三次大戦が引き起こされたのである。



・国土
東独地図3
ストーリーより推測した地図(は推定汚染エリア)

第三次大戦が新ソ連勝利で終わったため東ドイツの範囲もかつての東西ドイツと同等範囲と推測でき、少なくともブレーメン周辺までは東独の領土となっている。
また新ソ連とは協力関係にあるため、国土には新ソ連駐留軍の基地がおかれている。(作中ではマクデブルクに基地があると明言されている)

東ドイツ国内のおよそ半分はコーラップス液による汚染エリアとなっている。
そのため各地方都市はコーラップス中和設備を始めとした防壁を作り生存圏(グリーンゾーン)を確保している。
が、周辺地域からの難民流入は都市への収容力を遙かに上回っており、多くの難民が壁の外へ締め出されスラムを形成している。彼らは少ない配給と違法薬物に頼りながらELIDと化して死んでいくのを待つだけの状態となっており治安悪化や極右組織台頭の一因となっている。



・国内勢力
国家保安省(シュタージ)
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治安維持を担当する諜報機関であり秘密警察。本部はベルリンにある模様。
組織としてはかつて存在した同名組織と全く同じ存在と推測※3でき、階級も同様に軍隊式のものを使用している。
表向きは新ソ連と協力関係にあるのか、ベオグラード事変やパルティスキでの戦闘へも工作員を送り込み一定の戦果を挙げており、今イベでも東ドイツで活動するアンジェリアへ協力する。



・ドイツ自由独立党
2020summerRefugees
東ドイツ国内で活動する極右組織
グリーンゾーン内の税金が難民支援に使われていることを批判し、難民虐殺や人身売買を行っているテロ組織である。
年々増え続ける難民の流入や困窮した社会情勢に応じて支持を広げており、一般市民のみではなく警察組織正規軍特殊部隊内にまでシンパを獲得。かなりの戦力を保持している。


・パラデウス
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「K」の調査によるとパラデウスが実験を始めた場所は南ドイツ方面。
つまりこれまで以上に敵本拠地へ近づくこととなり、シナリオ上でもゲーム中でも死闘を繰り広げることとなる。




※1:東ドイツで遺跡技術開発を行っていた組織は「90Wunsch」。後にこの名を引き継いだ「90Wish」が誕生する。

※2:前線ストーリー中では幾度となく「ドイツ統一記念日」についての話題が出され、東独官僚による統一記念パーティーも開かれている。
このような催し物は「勝者」という立場であるからこそ喜び行われることであり、よって東ドイツによる再統一が行われたのでは、と私は推測している。

※3:旧東ドイツ時代から存続しているのか、新東ドイツとなってから新たに組織されたのかは不明。