私がこんな場所でこんな状況に直面するなんて、数ヶ月前は予想もできませんでした…
そして、わたしたち最後の希望が…全てここに…
23:40、ベオグラード某所の下水道内部にて
RO:
この音は何!
SOP:
敵なの?
RO:
いや、センサー上に反応は無いわ。けど反響音はどんどん大きくなってる…
SOP:
反響?大きく?私にも分かるように説明してよ!
RO:
静かに…この方向は…これは敵の発する音じゃ無い…!
RO:
待って…B2、G5、それにK9ゲートへのコントロールアクセスが増大してる?!
SOP:
RO、足下に!水が!水が流れてきた!
RO:
水が!水門が開けられたんだ、このままじゃ溺れてしまう!
SOP:
溺れる?私たちが?
RO:
忘れたのSOP2!今の私たちのボディーは最低ランクの防水仕様しか施されてないの、浸水したら間違いなくショートするの!
SOP:
えーっと…まだ時間はありそう?
RO:
水位の上昇速度を見るに、逃げきるのは不可能…
!前方にノードプラットフォームがあるわ!SOP2、早くその上に!
SOP:
OK! うりゃーー!
SOP2とROはプラットフォームに跳び乗った
RO:
ここにいれば、しばらくは大丈夫なはずよ…
待って、ゲートのコントロールを取り戻せるか試してみる…
RO:
…駄目だ、アクセスが弾かれる!
こんなに素早く権限を上書きできるなんて信じられない!!これは最初から私たちを嵌める罠だっとというの!?
SOP:
さっきみたいにハッキングで権限を奪い取れないの?
RO:
敵が意図的にアクセス痕跡を残したせいか、ファイアーウォールがアップグレードされてる…
まだ制御可能なゲートもプロテクトがアップグレードされていく…
RO:
SOP2、私の体を支えてちょうだい!多分時間がかかる、第2層まで一度強行突破しないと行けない。私が水中に落ちないよう、お願い!
SOP:
分かった!しっかり支えてるからね!
RO:
ありがとう。指揮官、まだ聞こえますか?
指揮官:
トロイの木馬をデコイとしてファイアーウォールに識別させてる。今別の進入ラインを探してるところだ。
RO:
ありがとうございます、指揮官。
あなたのおっしゃる通り、これは敵の罠でした…だけど私たちは、この手がかりを逃すわけにいきません。
RO:
ネットワーク第2層をハッキングし、ゲートの制御を取り戻します、だけど敵が外部からの接続を切断するかもしれない…
RO:
敵もここを遠隔制御する以上、理論的には大丈夫だろうけど…とにかく奴らが電源を落とさないことを祈るしか無いわ。
RO:
防壁を素早く破るため、味方人形の演算能力を貸して下さい!戦闘開始!

SOP:
よし!始めよう!
…RO、どうしたの?なんでハッキングしないの?
RO:
奴ら…
SOP:
奴ら?
RO:
奴らが外部接続を遮断した…!あいつら、元からゲートを制御するつもりがなかったの?!
SOP:
そんな!!ホントにここで死んじゃうの!?
RO:
まだよ…落ち着いて…まだ方法はあるはず…
SOP:
本当に助かる方法があるの!?もう膝まで水に浸かってるよ!
RO:
だ、大丈夫よSOP2、おお落ち着いて、あなたは背が低いからそう見えるだけよ!
SOP:
いきなり何言ってんのさ!
Mk46:
RO、まだ生きてる!?
RO:
まだ生きてるわ!そっちは大丈夫?
Mk46:
こっちは無事だ!今モニターしたけど、隣接ブロックから水が抜かれてお前たちのいるブロックに流れ込んでる。
敵はお前たちを溺死させるつもりなのか?
SOP:
そう!そうだよ!
Mk46:
よし、了解。
他の部隊も到着したし、指揮官が敵の指揮部を発見した。このまま一気に突撃して敵を片付ける!
SOP:
急いで!もうROの頭以外、逃げられる場所がないよ!
戦闘終了
Mk46:
掃討完了、最後の敵信号も消えた…
RO、大丈夫か?
RO:
わた…よく…聞こえな……早く…ゲートを、開け……
Mk46:
ここにはゲートのスイッチなんてないぞ!?
RO:
くそっ…物理的な制御コンソールは敵指揮部にないの…
溺れ死ぬ前に、早くそこの接続ポートへハッキングをかけないと…
SOP:
あああ…RO動かないで、わたしが水に落ちちゃうよ!
RO:
今まで100パターン以上の死に様をシミュレートしてきたけど…溺れ死ぬなんて考えても見なかったわ…
次に素体を変えるときは、ペルシカさんに最高ランクの防水性能を付けてもらおう…
SOP:
いやいやいやいや、簡単に諦めないでよ!
ROはショートしてもバックアップがあるけど、わたしの体はこれ1つなんだからね!!
突如として遠くの水門が開き、水が抜けていった。
水位もだんだんと低くなっていく。
RO:
え?ゲートが、勝手に開いたの?
SOP:
Mk46がスイッチを見つけたのかも?
うぅ…だけど酷い匂いだ…我慢できないよ。嗅覚システムをオフにする方法は無いの?
RO:
あなたはまず、わたしの頭から降りてちょうだい…
SOP:
まだ水が完全に引いてないじゃん、ちょっと待って!
?:
結局、最終的に全ての敵を倒して問題を解決する。さすがは高名なグリフィンの指揮官だ。
RO:
この声は…
K…さん?

K:
そうだ、今回は「情報屋さん」と呼ばなかったな。
RO:
まずお礼を言わせて下さい。あなたが私たちを助けて下さったのですか?
K:
いいや、俺はただの人間だ。
水門は制御コンソールを操作するか、遠隔でハッキングをかける以外に制御できない。
俺は分身の術を使えないし、電子戦の知識も無い。
RO:
では誰が…
K:
お前たちの「守護天使」に感謝するんだな。さもなければあの路上でお前は既に死んでいた。
RO:
守護…天使?
K:
生き残れたら話をしよう、俺はさっきそう言ったな。今がその時だ。
SOP:
ええ、分かりました。
あなたは…アンジェリカがどこにいるか知ってるのですか?
K:
グリフィンの人形は常にこうせっかちなのか?まず目の前にある疑問から聞いてくのが普通じゃ無いか?
RO:
…では…Kさんはなぜここまで下水道を熟知してるのですか?
K:
まほろ、奴らの残骸を確認しろ。

メイド人形:
はい。
K:
回答する前に、取引の条件を確認したい。
質問の対価として、お前たちが倒した敵のサンプルをもらう。どうだ、とてもお得な取引だろ?
RO:
指揮官…はい…分かりました、大丈夫です。それで、わたしの質問に答えていただけますか?
K:
下水道は俺の脱出ルートだ、どこに何匹ネズミがいるかも把握してる。ここまでたどり着けたことは賞賛に値するよ。
K:
この白い奴ら、俺は今までこいつらを調査してきた。奴らも俺が目障りだったんだろう。
K:
下水道に引き込んでから密かに脱出する手筈だったが、想定外の客が来たから予定を変更した。サンプルを手に入れる機会は貴重だからな。
RO:
この白い奴らは…一体何者ですか…?
K:
残骸に直接聞いてみたらどうだ。お前たちと違って、この機械には人間、あるいは人体の一部が組み込まれている。
RO:
人間ですって!?
K:
もちろん引き金を引くときに躊躇う必要は無い、中の奴らは既に死んでいる。奴らに残ってるのは「信仰」の力だけだ。
RO:
信…信仰…?ますます何を言ってるか分からないです。
K:
そう、信仰だ。少なくともあいつらはそう言ってる。
当たり前だがそんな言葉はまやかしに過ぎない。だが、信者にとってはまさに奇跡の言葉なのさ。
RO:
信者…話を聞く限りだと、その人たちは何かを盲目的に信じ、そして機械のパーツとなったのですか…まるでカルト宗教です…
K:
市外の人からすれば、広域性低放射感染症に罹患することは死刑宣告に他ならない。
誰かが治療法があるというだけで、絶望に落ちた人間は容易に騙される。
RO:
ELID?それならわたしも見たことが…
K:
絶望の底にいる人間が希望を見つけたとき、その生存欲求は途方も無い力を生み出す。そして、この力は利用しやすいものだ。
例え機械の箱に押込まれたとしても、1日でも長く生きれるならば、死んだ後に利用されることは重要じゃ無くなる。
RO:
つまり、人の絶望を利用して、カルト宗教を作っていた…
その宗教を隠れ蓑に、私設軍を作ったのですか…?
K:
そう…カルトだ。まだ完全に調査できてないが十中八九お前の言ったとおりだろう。
背後関係も掴めず、最先端の武器を持ち、死を恐れぬ兵士を擁する勢力。聞くだけで怖くないか?
RO:
…
K:
ちょうど一年前、イエローゾーンの行方不明者が急増した。それと同時にスラム街での組織的暴力事件も急増してる。
K:
そして半年前、行方不明者数は変わらない一方で、組織的暴力事件は突如として急減した。
ここの安全保障を担当してるPMCは厄介ごとが減って喜んでるようだが、背後にある組織が絡んでることには気づけてない。
RO:
私たちも数ヶ月前に奴らと戦いましたが、まさかこれほど大きな勢力だなんて…
彼らは何者で、何を目的としてるのですか?
K:
あの事件でよく生き残ったものだな。
だがそちらが撤退を最優先したために、その場に残された情報は全て抹消された。
奴らの目的は誰も知らない。俺が知ってるのは、あいつらは偶然ここに来たわけじゃ無いと言うことだ。…お前たちと同じようにな。
RO:
私たちが来たのも…偶然じゃない…
K:
それを持って行け、グリフィンへの挨拶代わりのプレゼントだ。
RO:
このスーツケースには何が?
K:
お前たちの次の作戦で役立つ物だ。
K:
そして聞いてるんだろ、グリフィンの指揮官。端末を通してここを監視してるのは分かってる。
俺からは姿が見えないが、先の戦闘指揮で多くの人間があんたを恐れてる理由がよく分かった。
だがこの街では、あんたは俺と敵対したくない、そうだろ。俺もあんたと敵対したくないさ。
K:
とにかくだ、まずは挨拶をさせてもらおう。
どう言おうか…「あなたに会えてうれしいです」。それとも、「ベオグラードへようこそ」?
K:
長い間、あんたが来るのを待っていた。
K:
さあ、次の話題だ。
アンジェリカ…彼女について話していこう。
K:
さて、どこから話を始めようか?
11-4E 終
RO:
この音は何!
SOP:
敵なの?
RO:
いや、センサー上に反応は無いわ。けど反響音はどんどん大きくなってる…
SOP:
反響?大きく?私にも分かるように説明してよ!
RO:
静かに…この方向は…これは敵の発する音じゃ無い…!
RO:
待って…B2、G5、それにK9ゲートへのコントロールアクセスが増大してる?!
SOP:
RO、足下に!水が!水が流れてきた!
RO:
水が!水門が開けられたんだ、このままじゃ溺れてしまう!
SOP:
溺れる?私たちが?
RO:
忘れたのSOP2!今の私たちのボディーは最低ランクの防水仕様しか施されてないの、浸水したら間違いなくショートするの!
SOP:
えーっと…まだ時間はありそう?
RO:
水位の上昇速度を見るに、逃げきるのは不可能…
!前方にノードプラットフォームがあるわ!SOP2、早くその上に!
SOP:
OK! うりゃーー!
SOP2とROはプラットフォームに跳び乗った
RO:
ここにいれば、しばらくは大丈夫なはずよ…
待って、ゲートのコントロールを取り戻せるか試してみる…
RO:
…駄目だ、アクセスが弾かれる!
こんなに素早く権限を上書きできるなんて信じられない!!これは最初から私たちを嵌める罠だっとというの!?
SOP:
さっきみたいにハッキングで権限を奪い取れないの?
RO:
敵が意図的にアクセス痕跡を残したせいか、ファイアーウォールがアップグレードされてる…
まだ制御可能なゲートもプロテクトがアップグレードされていく…
RO:
SOP2、私の体を支えてちょうだい!多分時間がかかる、第2層まで一度強行突破しないと行けない。私が水中に落ちないよう、お願い!
SOP:
分かった!しっかり支えてるからね!
RO:
ありがとう。指揮官、まだ聞こえますか?
指揮官:
トロイの木馬をデコイとしてファイアーウォールに識別させてる。今別の進入ラインを探してるところだ。
RO:
ありがとうございます、指揮官。
あなたのおっしゃる通り、これは敵の罠でした…だけど私たちは、この手がかりを逃すわけにいきません。
RO:
ネットワーク第2層をハッキングし、ゲートの制御を取り戻します、だけど敵が外部からの接続を切断するかもしれない…
RO:
敵もここを遠隔制御する以上、理論的には大丈夫だろうけど…とにかく奴らが電源を落とさないことを祈るしか無いわ。
RO:
防壁を素早く破るため、味方人形の演算能力を貸して下さい!戦闘開始!

SOP:
よし!始めよう!
…RO、どうしたの?なんでハッキングしないの?
RO:
奴ら…
SOP:
奴ら?
RO:
奴らが外部接続を遮断した…!あいつら、元からゲートを制御するつもりがなかったの?!
SOP:
そんな!!ホントにここで死んじゃうの!?
RO:
まだよ…落ち着いて…まだ方法はあるはず…
SOP:
本当に助かる方法があるの!?もう膝まで水に浸かってるよ!
RO:
だ、大丈夫よSOP2、おお落ち着いて、あなたは背が低いからそう見えるだけよ!
SOP:
いきなり何言ってんのさ!
Mk46:
RO、まだ生きてる!?
RO:
まだ生きてるわ!そっちは大丈夫?
Mk46:
こっちは無事だ!今モニターしたけど、隣接ブロックから水が抜かれてお前たちのいるブロックに流れ込んでる。
敵はお前たちを溺死させるつもりなのか?
SOP:
そう!そうだよ!
Mk46:
よし、了解。
他の部隊も到着したし、指揮官が敵の指揮部を発見した。このまま一気に突撃して敵を片付ける!
SOP:
急いで!もうROの頭以外、逃げられる場所がないよ!
戦闘終了
Mk46:
掃討完了、最後の敵信号も消えた…
RO、大丈夫か?
RO:
わた…よく…聞こえな……早く…ゲートを、開け……
Mk46:
ここにはゲートのスイッチなんてないぞ!?
RO:
くそっ…物理的な制御コンソールは敵指揮部にないの…
溺れ死ぬ前に、早くそこの接続ポートへハッキングをかけないと…
SOP:
あああ…RO動かないで、わたしが水に落ちちゃうよ!
RO:
今まで100パターン以上の死に様をシミュレートしてきたけど…溺れ死ぬなんて考えても見なかったわ…
次に素体を変えるときは、ペルシカさんに最高ランクの防水性能を付けてもらおう…
SOP:
いやいやいやいや、簡単に諦めないでよ!
ROはショートしてもバックアップがあるけど、わたしの体はこれ1つなんだからね!!
突如として遠くの水門が開き、水が抜けていった。
水位もだんだんと低くなっていく。
RO:
え?ゲートが、勝手に開いたの?
SOP:
Mk46がスイッチを見つけたのかも?
うぅ…だけど酷い匂いだ…我慢できないよ。嗅覚システムをオフにする方法は無いの?
RO:
あなたはまず、わたしの頭から降りてちょうだい…
SOP:
まだ水が完全に引いてないじゃん、ちょっと待って!
?:
結局、最終的に全ての敵を倒して問題を解決する。さすがは高名なグリフィンの指揮官だ。
RO:
この声は…
K…さん?

K:
そうだ、今回は「情報屋さん」と呼ばなかったな。
RO:
まずお礼を言わせて下さい。あなたが私たちを助けて下さったのですか?
K:
いいや、俺はただの人間だ。
水門は制御コンソールを操作するか、遠隔でハッキングをかける以外に制御できない。
俺は分身の術を使えないし、電子戦の知識も無い。
RO:
では誰が…
K:
お前たちの「守護天使」に感謝するんだな。さもなければあの路上でお前は既に死んでいた。
RO:
守護…天使?
K:
生き残れたら話をしよう、俺はさっきそう言ったな。今がその時だ。
SOP:
ええ、分かりました。
あなたは…アンジェリカがどこにいるか知ってるのですか?
K:
グリフィンの人形は常にこうせっかちなのか?まず目の前にある疑問から聞いてくのが普通じゃ無いか?
RO:
…では…Kさんはなぜここまで下水道を熟知してるのですか?
K:
まほろ、奴らの残骸を確認しろ。

メイド人形:
はい。
K:
回答する前に、取引の条件を確認したい。
質問の対価として、お前たちが倒した敵のサンプルをもらう。どうだ、とてもお得な取引だろ?
RO:
指揮官…はい…分かりました、大丈夫です。それで、わたしの質問に答えていただけますか?
K:
下水道は俺の脱出ルートだ、どこに何匹ネズミがいるかも把握してる。ここまでたどり着けたことは賞賛に値するよ。
K:
この白い奴ら、俺は今までこいつらを調査してきた。奴らも俺が目障りだったんだろう。
K:
下水道に引き込んでから密かに脱出する手筈だったが、想定外の客が来たから予定を変更した。サンプルを手に入れる機会は貴重だからな。
RO:
この白い奴らは…一体何者ですか…?
K:
残骸に直接聞いてみたらどうだ。お前たちと違って、この機械には人間、あるいは人体の一部が組み込まれている。
RO:
人間ですって!?
K:
もちろん引き金を引くときに躊躇う必要は無い、中の奴らは既に死んでいる。奴らに残ってるのは「信仰」の力だけだ。
RO:
信…信仰…?ますます何を言ってるか分からないです。
K:
そう、信仰だ。少なくともあいつらはそう言ってる。
当たり前だがそんな言葉はまやかしに過ぎない。だが、信者にとってはまさに奇跡の言葉なのさ。
RO:
信者…話を聞く限りだと、その人たちは何かを盲目的に信じ、そして機械のパーツとなったのですか…まるでカルト宗教です…
K:
市外の人からすれば、広域性低放射感染症に罹患することは死刑宣告に他ならない。
誰かが治療法があるというだけで、絶望に落ちた人間は容易に騙される。
RO:
ELID?それならわたしも見たことが…
K:
絶望の底にいる人間が希望を見つけたとき、その生存欲求は途方も無い力を生み出す。そして、この力は利用しやすいものだ。
例え機械の箱に押込まれたとしても、1日でも長く生きれるならば、死んだ後に利用されることは重要じゃ無くなる。
RO:
つまり、人の絶望を利用して、カルト宗教を作っていた…
その宗教を隠れ蓑に、私設軍を作ったのですか…?
K:
そう…カルトだ。まだ完全に調査できてないが十中八九お前の言ったとおりだろう。
背後関係も掴めず、最先端の武器を持ち、死を恐れぬ兵士を擁する勢力。聞くだけで怖くないか?
RO:
…
K:
ちょうど一年前、イエローゾーンの行方不明者が急増した。それと同時にスラム街での組織的暴力事件も急増してる。
K:
そして半年前、行方不明者数は変わらない一方で、組織的暴力事件は突如として急減した。
ここの安全保障を担当してるPMCは厄介ごとが減って喜んでるようだが、背後にある組織が絡んでることには気づけてない。
RO:
私たちも数ヶ月前に奴らと戦いましたが、まさかこれほど大きな勢力だなんて…
彼らは何者で、何を目的としてるのですか?
K:
あの事件でよく生き残ったものだな。
だがそちらが撤退を最優先したために、その場に残された情報は全て抹消された。
奴らの目的は誰も知らない。俺が知ってるのは、あいつらは偶然ここに来たわけじゃ無いと言うことだ。…お前たちと同じようにな。
RO:
私たちが来たのも…偶然じゃない…
K:
それを持って行け、グリフィンへの挨拶代わりのプレゼントだ。
RO:
このスーツケースには何が?
K:
お前たちの次の作戦で役立つ物だ。
K:
そして聞いてるんだろ、グリフィンの指揮官。端末を通してここを監視してるのは分かってる。
俺からは姿が見えないが、先の戦闘指揮で多くの人間があんたを恐れてる理由がよく分かった。
だがこの街では、あんたは俺と敵対したくない、そうだろ。俺もあんたと敵対したくないさ。
K:
とにかくだ、まずは挨拶をさせてもらおう。
どう言おうか…「あなたに会えてうれしいです」。それとも、「ベオグラードへようこそ」?
K:
長い間、あんたが来るのを待っていた。
K:
さあ、次の話題だ。
アンジェリカ…彼女について話していこう。
K:
さて、どこから話を始めようか?
11-4E 終
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